*

第67回憲法を考える映画の会『日本原 牛と人の大地』上映会

第67回憲法を考える映画の会『日本原 牛と人の大地』上映会

第67回「日本原」 (2022年12月25日)入稿時オモテ

******************************

第67回憲法を考える映画の会                      
日時:2022年12月25日(日)13:30~
会場:文京区民センター3A会議室
(都営地下鉄春日駅2分・東京メトロ後楽園駅
5分)
プログラム
13
:30〜15:20
映画上映
「日本原 牛と人の大地」(110分)
15:30〜16:30
 トークシェア
監督:黒部俊介さんとともに   

参加費 1000円 学生・若者:500円
(予約・前売りはしていません。席数は先着順 470席あります)

企画・主催:憲法を考える映画の会
〒185-0024
東京都国分寺市泉町3-5-6-303
TEL&FAX:042-406-0502
E-mail : hanasaki33@me.com
ホームページ:
http://kenpou-eiga.com

******************************

映画『日本原 牛と人の大地』

nihonbara_MAIN nihonbara_sub1

nihonbara_sub2 nihonbara_sub5
©2022 KurobekoKikakushitsu

映画『日本原 牛と人の大地』の感想文

憲法を考えるのに良い映画だと思います。それも憲法によって平和をどう創っていくか考えるだけでなく、人々の生活と仕事、生き方、そこから人々が取り組んできた憲法を実現するための「闘い」について考えていける映画だと思うからです。

【作品解説】

岡山県北部の山間の町、奈義町。人口6,000人のこの町に陸上自衛隊「日本原演習場」がある。日露戦争後に旧陸軍が村々を強制買収して設置、占領軍に接収されたのち自衛隊に引き継がれ、今日に至る。奈義町は自衛隊との「共存共栄」を謳ってきた。日本原では昔から地元住民が山に入って土地を共同利用する「入会」が行なわれ、演習場内の耕作権などが防衛省から認められている。

 しかし、今や演習場内で耕作しているのはこの映画の主人公・内藤秀之さん一家だけとなった。“ヒデさん”と親しまれる内藤さんは50年にわたり牛を飼い、田畑を耕してきた。彼を知る人は言う。「ヒデさんは医者にならずに婿入りして牛飼いになったんよ」。1960年代の終わり、岡山大学の医学生だったヒデさんは、なぜ牛飼いになったのか?(映画『日本原 牛と人の大地』案内チラシより)

紹介したいと思う内容がたくさん、この映画の中にあります。

それはおそらく1年間以上、ヒデさん一家の牧場と田畑に通い、寝食を共にするとともに牛飼いの仕事もいっしょに監督自身が「未知との遭遇」という言葉で表す「出会い」がたくさんあったからということでしょう。とくに牛飼いと農業の体験からの「出会い」が新鮮で魅力的です。

ここでの主人公、ヒデさんが、今どのように仕事をしているのか、闘争を続けているのかを見、話を聞くに従って、ヒデさんがなぜこの道を選んだのか、どのような生き方をして、闘ってきたのかが見えてきます。

ヒデさん一家が50年以上闘ってきた自衛隊演習場反対、入会権をめぐっての裁判、そして今戦争法三法(特定秘密保護法・安全保障関連法・「共謀罪」法)に加えて「土地利用規制法」の問題と危険がどのようなものであるか、何をねらっているものかがヒデさん一家の仕事と生活、「闘い」を通してわかってくるのです。

それらはまた、私達が今、戦争に反対し、憲法を変えさせないためのための闘いに役立つ武器となり、励みとなる映画です。こういう活動を地道に、しかも生き生きと楽しそうにやっている人がいる、それが受け継がれていると知るだけでも力づけられる映画です。

映画はヒデさんの次男の陽さんの淡々としたナレーションによって進められます。また監督自身の素直で、率直なインタビューの問いかけに、ヒデさん一家をはじめ、闘いと仕事を続けたきた人が答える形で進みます。監督の問いかけ自体がとても素直なので、あるいは一緒に仕事、寝食を共にした親しみからそうなったのか、みんな正面からはっきりと答えてくれます。

そこに「世代の違いや政治的立場の違いによる感覚のギャップの可笑しさや思ったようにいかない人生や活動からにじみ出る哀愁」(編集を担当した秦岳志さんの「ポスト・プロダクションノート」)がじんわりと、単なる政治的主張だけでない味わいが感じられるのです。

監督の知ろうとしていることが、おそらく「なぜシゲさんは牛飼いになったか?」にあるからでしょう、話はいきおい1970年前後の反戦闘争の頃、何を思い、どう行動したかに向き合うことになります。この時代を知る人には、それぞれのなつかしさと感慨をもって話を聞いていくことになるでしょうし、知らない人、あるいはそれに反発してきた人もまた、シゲさんたちのその後の、今に至る生き方を知ることを通して、共感できる、納得するものがあるのだと思います。

世代/政治的立場の違いを超えるもの、そうさせるのはまたシゲさんたちの真っ直ぐな生き方であり、それを知ろうとして問いかけていくこの映画の作り手の素直な姿勢にあるのだと思います。それがまた、今私達が向かうものに対して、もう一度考えていくきっかけになるのだと思うのです。

【スタッフ】

監督・撮影:黒部俊介
整音:川上拓也
編集:秦岳志
制作:黒部麻子
ナレーション:内藤陽
製作:黒ベこ企画室
配給:東風
2022年制作/110分/日本映画/ドキュメンタリー

オフィシャルサイト:https://www.nihonbara-hidesan.com/

 

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

関連記事

o1020140413713289040

飯舘村の母ちゃんたち 土とともに

飯舘村の母ちゃんたち 土とともに 原発事故から5年 古居みずえ監督が描く へこた

記事を読む

517KsCQ1jPL._AC_UF8941000_QL80_

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (228) 映画『明日への遺言』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (228) 映画『明日への遺言』 (初出2008年3月17

記事を読む

被爆者の声をうけつぐ映画祭

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (181) 映画『被爆者の声をうけつぐ映画祭』 (2007年6月2日〜9日)

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (181) 映画『被爆者の声をうけつぐ映画祭』 (2007年

記事を読む

第41回「ザ・思いやりパート2」20180224

『ザ・思いやりパート2 希望と行動編』

『ザ・思いやりパート2 希望と行動編』   チラシpdf 「第41回憲法を考える映画の

記事を読む

20110622-1

『憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (137) 『赤貧洗うがごとき』 上映会

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (137) 『赤貧洗うがごとき』 上映会 (初出2006年

記事を読む

中国映画の全貌2008

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(271) 連続上映会『中国映画の全貌』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(271) 連続上映会『中国映画の全貌』 (初出2008年1

記事を読む

「靖国・地霊・天皇」上映とお話の会-2オモテ

「遠近を抱えてPART2」「靖国・地霊・天皇」上映会

「遠近を抱えてPART2」「靖国・地霊・天皇」上映会   【上映情報】 2019年11月3

記事を読む

147エンロン

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (148) 『エンロン』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (148) 『エンロン』 (初出2006年12月18日掲載

記事を読む

mv37621_8518906685fbb18e63c64d0829895e94806d7

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(277) 映画『いのちの作法―沢内「生命行政」を継ぐ者たち―』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(277) 映画『いのちの作法―沢内「生命行政」を継ぐ者たち―

記事を読む

イスラム映画祭2015p1

イスラム映画祭2015

イスラム映画祭2015 と き:2015年12月12日(土)〜18日(金) ところ:ユーロスペー

記事を読む

ad

ad


第90回「新・戦場の兵士」案内チラシ(2026年10月18日)20260916入稿時原稿オモテ
第90回 憲法を考える映画の会 『新・戦場の兵士』

第90回 憲法を考える映画の会 『新・戦場の兵士』 第9

ジャーハダ イラク 民衆の闘い
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(286) DVD『ジャーハダ イラク 民衆の闘い』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(286) DVD『ジャーハダ

戦場のレクイエム
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(285) 映画『戦場のレクイエム』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(285) 映画『戦場のレクイエ

242チェ 38歳別れの手紙
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(284) 映画『チェ 39歳別れの手紙』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(284) 映画『チェ 39歳別

283蟹工船
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(283) 映画『蟹工船』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(283) 映画『蟹工船』 (

282映画『そして、私たちは愛に帰る』
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(282) 映画『そして、私たちは愛に帰る』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法>(282) 映画『そして、私たち

→もっと見る

PAGE TOP ↑