第68回憲法を考える映画の会『テロリストは誰?』上映会
第68回憲法を考える映画の会『テロリストは誰?』上映会
【上映会情報】
第68回憲法を考える映画の会
日時:2023年2月12日(日)13:30~
会場:文京区民センター3A会議室(都営地下鉄春日駅2分・東京メトロ後楽園駅5分)
プログラム
13:30〜15:30 映画「テロリストは誰」(120分)
15:40〜16:30 トークシェア
参加費 1000円 学生・若者:500円
(予約・前売りはしていません。席数は先着順、470席まで)
映画『テロリストは誰?』
2004年 フランク・ドリル:編集 120分
テロとの戦争を口実にアフガニスタンやイラクを侵略、占領したアメリカが実は最大最悪のテロリスト国家だということを証明する全10本の証言、インタビューからなるドキュメンタリー映画。
元CIA高官や元司法長官等が証言、一般には知られていないアメリカの闇の姿を浮かび上がらせる。
原題は「第三世界に対する戦争-僕がアメリカの外交政策について学んだこと」。編集は『戦争中毒』のフランク・ドリル。全米でおよそ100万人が観た衝撃のドキュメンタリー集。
① 映画は、ベトナム戦争に反対するキング牧師の演説に始まる
②③ 「影の政府:憲法の危機」国家安全保障のために作られた「影の政府」の中核をなすCIAの元高官は「第三世界」での秘密工作を告発する。
④ 油田国有化を決めた後のイラン(1953)、共産党を認知し、農地改革を進めたグアテマラ(1954)、自国資源の権利を主張したブラジル(1964)やガーナ(1966)、チリ(1973)での民主政権転覆。さらにキューバのカストロ大統領暗殺計画、ベトナム戦争(1960~75)イラン・コントラ事件(1987)と続く。
⑤ 中南米の軍関係者に戦闘や暗殺・拷問を訓練する学校の存在や独裁者を含む同校OBによる虐殺や人権侵害の数々
⑥ 経済制裁という大量虐殺、イラクでの石油支配復活の企て、
⑦ 同盟国インドネシア・東チモールでの大虐殺の黙殺
⑧ ノリエガ将軍が非協力的になると始められた「嘘まみれのパナマ侵攻」(1989)
⑨⑩ 元米国司法長官、ジャーナリストは「永久戦争国家と民主主義は両立するのか」と問い、「何をすべきかはあなたの心が知っている」と語りかける (①〜⑩は下記写真の番号に対応)
手元資料(第68回憲法を考える映画の会『テロリストは誰?』①・2023年2月12日)
【この映画を選んだ理由】
私たちがこれまで何度も上映をしてきた『戦争をしない国 日本』と言う映画の終わりの方に、アメリカが第2次世界大戦後、起こした戦争が列挙されるシーンがあります。
【1945年以降アメリカが侵攻した国】
中国(1945〜46)、朝鮮(1950〜53)、グアテマラ(1954、1960、1967〜69)、インドネシア(1958)、キューバ(1959〜60)、ベトナム(1961〜73)、コンゴ(1964)、ラオス(1964〜78)、ペルー(1965)、カンボジア(1969〜70)、ニカラグア(1981〜90)、エルサルバドール(1981〜92)、グラナダ(1983)、レバノン(1984)、リビア(1986)、パナマ(1989)、スーダン(1998)、ユーゴスラビア(1999)、アフガニスタン(1998、2001〜),イラク(1991〜)
今、日本はそのアメリカに追随して、軍事費を倍増し、敵基地を攻撃する兵器を装備し、南西諸島にミサイル基地を新設し、戦争できる準備を急速に進めようとしています。
『戦争をしない国 日本』はどうなっていくのでしょうか。
私たちは、何とかこうした危険な情況に今の日本があることを多くの人に伝え、それに反対し、止めることに役立てられる映画を、この時期にこそ、上映したいと考えました。
戦争が、どうして起きるのかを捉えたドキュメンタリー映画には、新自由主義の面から捉えた『ショック・ドクトリン』があります。また軍需兵器産業の視点からとらえたものに『シャドー・ディール』があります。
他にもアメリカが起こした戦争と言うことで、私たちがこれまでの上映してきた作品の中にも『ファルージャ』『イラク戦場からの告発』『誰も知らない基地のこと』『ハーツ・アンド・マインヅベトナム戦争の真実』『グラニート』『ザ・思いやり』『NO』『すべての政府は嘘をつく』『500年権力者を裁くのは誰か』『ベトナムから遠く離れて』『沖縄から叫ぶ戦争の時代』などと言った作品があります。
どれもこれまでアメリカが関わって来た戦争、紛争あるいはその傀儡の軍事政権の問題を暴いていったものと言えるかと思います。映画は、それらの戦争や問題の原因が、アメリカにあることを物語っています。そして、その危険は今も続いていることを訴えています。
この作品『テロリストは誰?』は、「平和のための退役軍人の会」をはじめとするアメリカの反戦平和活動家の団体が2004年に制作した作品です。
米国政府が第三世界に仕掛けてきた「数々の戦争と政権転覆の真相」を描いた10本の映像によるオムニバス作品です。(アカデミー賞受賞の『嘘まみれのパナマ戦争』も収録されています。)
映画を見ていくと「国家としてテロを行って来たのは、実は米国自身なのではないか」と言う疑問がわき上がります。
この映画の制作者、フランク・ドリルは、「アメリカの最大の問題は,海外で米軍が本当は何をしているのか知らされていないことにつきる」と言っています。
この映画を見て私たちの「今」の情況を考えてみましょう。
私たちは、政府が何をしようとして、今までに無いような軍事増強を進めているのか知らされているでしょうか。
中国を封じ込めるための軍事作戦の準備としての「台湾有事」宣伝を鵜呑みにしてはいないでしょうか。
いま日本の政治が、戦争に最も近いところにあり、戦争を直接加わる危険が高いにもかかわらず、それを問題にしていく動きが以前より薄れてしまっていることにあせりを感じます。
そうした見方から、5年半前に上映会を開いた作品ではありますが、この『テロリストは誰?』を見て、当時感じたことと今とでは、何がどのように変わったのか、そして憲法第9条に明らかに反している「集団的自衛権の行使」が、これからどのように進められていく情況の中にあるのかをこの映画を見て、考えていきたいと思います。
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