特別講演会 「現代天皇制による『心の支配』」
憲法を考える映画の会 映像とお話 特別講演会
10月22日即位の礼の日に天皇制を考える
「現代天皇制による『心の支配』」
【特別講演会の案内】
憲法を考える映画の会 映像とお話 特別講演会「10月22日の即位の礼の日に、天皇制 を考える」
現代天皇制による『心の支配』
日時:2019年10月22日(火)
13時30分〜16時30分
会場:文京区民センター 3A会議室(地下鉄春日駅2分・後楽園駅4分)
【プログラム】
13:30 開会
13:40 TVドキュメンタリー『遅すぎた聖断』(予定)
*10月11日段階で琉球放送からの上映許諾の正式なお知らせをまだいただいていませんので「予定」とさせていただいております。もし上映が難しい場合は別な「天皇制を考える」映像の上映とします。その場合、山田先生のお時間のご都合から「お話」を先にするなどプログラムの変更があるかもしれません。
14:20 お話 現代天皇制による『心の支配』
講師 山田 朗先生(歴史教育者協議会・明治大学教授)
15:20 質疑・討議
16:00トークシェア
【ドキュメンタリー番組『遅すぎた聖断』】
アジア太平洋戦争の終戦間近の1945年3月から9月7日の沖縄部隊の降伏調印まで、沖縄を戦場に日米両軍による激戦が戦われ、沖縄の民間人10万人、日本軍9万、米軍1万の計20万人が犠牲になったとされる。終戦間近にもかかわらず、なぜ甚大な犠牲を払って戦われたのか、日本軍の降伏が半年以上早ければ、これほど犠牲者を出さずにすんだのではないか─天皇・軍部の動きを跡づけながら追ったドキュメンタリー。
日本のマスコミには天皇問題をテーマにしないという菊タブーが根強くあり、天皇の戦争責任を正面から追った作品は他にない。TVドキュメンタリー 1988年 40分 RBC琉球放送制作
(「ねりま沖縄映画祭2019」解説より転載)
【講演の資料から】
近代天皇制と現代天皇制の断絶と連続
1.近代天皇制と現代天皇制の断絶と連続
[1] 「現人神」(あらひとがみ)から「人間」への変更(ソフト=思想の変更)
[2] 憲法における天皇の位置づけの変更(システム=制度の変更)
[3] 皇族の範囲変更と家族制度の廃止(システム=制度の変更)
2.現代天皇制における「支配」の機能
[1] 「人間天皇」の不徹底(ソフト=思想の変更の限界)
[2] 皇室典範の連続性(ソフト=思想の変更の限界)
[3] 疑似元首としての天皇
現代天皇制による「心の支配」
1.「平成とはなんであったのか」
[1] 昭和天皇がやり残した(できなかった)戦争の後始末の時代
[2] 「象徴天皇制」の非人間性の露呈
2.現代天皇制における「支配」の機能
[1] 「国政に関する機能を有しない」天皇と天皇制の支配機能
[2] 昭和末期における「自粛」と令和改元の「奉祝」
[3] 「菊タブー」による威圧機能
[4] 「異端者」洗い出しの「踏み絵」機能
(2019年9月19日阿佐ヶ谷市民講座資料より転載)
【今回の特別講演会について】
私たち憲法を考える映画の会では、この秋、安倍政権が動き出してくる改憲に対して、
何としてもそれを阻止しなければと、憲法についてさまざまな側面から考えていくことが
できる映画と話し合いの場を作ります。
10月22日の即位の礼の日にこの特別講演会「現代天皇制による『心の支配』」を行いま
す。まずTVドキュメンタリー『遅すぎた聖断』を見て明治大学教授の山田朗さんにお話しい
ただきます。
今年4月1日の改元以来、10月22日の即位、11月14日の大嘗祭まで、日本は異様な天皇制
翼賛キャンペーン下に置かれています。
「令和」新元号の強制、昭和天皇の戦争責任問題が「天皇=平和主義者」論をひろめる
ことによって曖昧にされ「象徴天皇制」が賛美されています。
韓国からの「徴用工」問題の提起に対抗して、「植民地支配」を意図的に忘れさせよう
とする策動がほとんどヒステリックに繰り広げられています。
これらの動きを進める勢力と、これから憲法を変えようとする勢力の意図、憲法を変え、
どのような国にしようとしているか(国家主義、歴史修正主義、排外主義、戦争する国、
基本的人権の制限…)は重なっています。
2012年の自民党憲法草案では「天皇は,日本国の元首であり…」と書き換え、前文に
「天皇を戴く国家であって」と書き込んでいているのですから。
いま、改憲を押し進めようとしている勢力の本質を、現代天皇制の問題から考えていく
ことにしましょう。
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