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煙突屋ペロー

公開日: : 作品紹介, 未分類

『煙突屋ペロー』のご紹介

貴重な戦前アニメーション
汽車が大好きでハトを助けたやさしいペロー
ある日戦争がおこって・・・・・・。

煙突屋ペロー2

【ストーリィ】
トム・タム国の煙突屋ペローは、鳩を助けたお礼に「兵隊の出る卵」をもらいました。
ペローは王子様の乗る汽車を壊してしまい、死刑を宣告されます。ちょうど戦争が始まり、ペローは「兵隊の出る卵」を使って手柄をたて、許されて田舎へ帰ることになりました。
しかしその帰り道、ペローの見たのは痛ましい戦いの傷跡だったのです。

1930年作品(1987年復元)/23分/DVD
影絵アニメーション映画
学校・図書館用 ¥10,000(税抜)+消費税
個人用 ¥5,000(税抜)+消費税

【解説】
「煙突屋ペロー」は偶然、昭和62年に京都で発見されました。
昭和5年、京都の童映社によって製作されたもので、2万コマ、600フィートの貴重な戦前アニメーションです。
製作時の言論規制の中、正面から「反戦」というテーマに取り組んでいるのが、大変勇気ある作品といえます。
当時の検閲で1/4がカットされていたため、製作者と現代のアニメスタッフが協力しあって復元させた意義深いものです。

◎すいせんします

「煙突屋ペロー」の製作当時は、正面きって「反戦」を言える時代ではなかったのです。
しかし、当時の市民は誰しもが内心では、ペローのように戦争否定の気持ちを持っていました。
どんどん戦争へ流されていくことに、心の中での抵抗はあったけれど、表面に立って反対することはできませんでした。
そんな時代だっただけに、こども相手のアニメでも反戦を訴えることは大変勇気のいることだったのです。
でもやらずにはいられませんでした。
当時のこどもたちは、ペローの国が勝つ場面では拍手しましたが戦争否定のところでは、みんなしんみり聞き入っていました。
旧童映社同人 柴田五十五郎

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この影絵アニメーション映画について、その制作時の状況にも触れた興味深い論文(?)があります。

影絵アニメーション『煙突屋ペロー』とプロキノ 1930年代の自主制作アニメーションの一考察

http://www.ritsumei.ac.jp/acd/re/k-rsc/lcs/kiyou/pdf_23-3/RitsIILCS_23.3pp.21-34YOSHIMI.pdf

また作者の田中喜次については

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B0%E4%B8%AD%E5%96%9C%E6%AC%A1

制作時の時代背景をよく知って上映するとまたいろいろな興味が出てきます。

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