憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (41) 『スミス都へ行く』
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (41)
『スミス都へ行く』
(初出2005年2月7日掲載 T.0.さん記)
他界したある州の上院議員の後任として、州知事から指名を受けた少年警備隊のリーダー、ジェフ・スミス。
だが彼が指名されたのは、州を牛耳るテイラーの計画するダムの法案を通すため、政治に疎い者が望ましいという理由からだった。
ワシントンで議員活動を始めたスミスは、少年キャンプ法案を提出した。
ところが、その予定地がテイラーたちの計画するダム建設予定地であり、そこには汚職が絡んでいたことを知ったスミスは、この汚職を議会で追及しようとする。
しかし逆に、スミスが汚職の汚名を着せられ、上院から追放されそうになる。
彼は失望し、リンカーン記念堂の中で、故郷に戻ろうと考えていた。
そこへ彼の秘書サンダースが現れ、彼を励ます。
秘書サンダースの協力を得たスミスは、上院の議事手続として、いったん発言権を得れば、発言をやめない限り、無制限に演説をすることができるというルールを利用した。
そして演説が続いている間に、彼の最大の支持者である地元の子供たちが、汚職の実態を知らせようと奮闘する。
この長時間にわたる大演説が、映画の一番の見どころである。
この長時間にわたる演説は、フィリバスター(filibuster)と呼ばれる合法的な議事妨害手段である。
日本では「牛歩戦術」が有名である。
最近では、2004年6月に成立した年金改革法をめぐって、野党が牛歩を行ったが、批判も少なからずあった。
しかし、こうした議事妨害手段は、少数意見を持つものたちが、多数意見から妥協を引き出したり法案を廃案に追い込んだりするために利用しうる、最後の手段である。
この映画は、こうした民主主義のあり方について考えさせてくれる古典である。
| 【原題】 Mr. Smith Goes to Washington 【製作年】 1939年 【製作国】 アメリカ 【監督】 フランク・キャプラ 【出演】 ジェームズ・スチュワート ジーン・アーサー クロード・レインズ |
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