*

映画「ぼくたちは見た」

公開日: : 最終更新日:2015/02/21 お知らせ, パレスチナ・イラク, 作品紹介

映画「ぼくたちは見た」のご紹介

20110826_hurui_001C


1400人という多くの犠牲を出した、2008年から09年にかけてのイスラエル軍によるパレスチナ・ガザ地区への攻撃。本作の監督であるジャーナリス ト・古居みずえは、攻撃直後に現地に入り、300人以上の子どもたちが犠牲になっていたことに大きなショックを受け取材を始める。ガザ南部の農業地帯ゼイ トゥーンに住むサムニ家の子どもたちは、一族が一度に29人も殺されるという、過酷な事件を経験していた。古居みずえのカメラは、家族を失いながらも、懸 命に生きる子どもたちの生活を静かに見守り、彼らの心の傷と変化を写し出す。20年以上パレスチナに通い続けてきた古居みずえだからこそ描きだせた、事件 の後の“真実”。それに触れることは、瞬間的に消費される情報が飛び交う中で、「世界を理解するために知るべきことは何か?」を示してくれるだろう。

ぼくたちは見た4


親を亡くし、家も学校も破壊された子どもたち。しかし、ガザにはストリートチルドレンは存在しない。親を失い、兄弟を失っても、兄弟姉妹、いとこ、おじさ ん、おばさん、おばあさんといった大家族が彼らを引き取り、新しい家族としての“絆”を深めてゆく。封鎖されたガザでは、物資も少なく、日々の食事の支度 もままならない。それでも、家族で食卓を囲み、瓦礫のあとで遊びながら、子どもたちはたくましく生きていく。子供たちの証言から垣間見られるもの、それは “生きる力”“人間力”だ。なぜ国や人種、宗教が違うのに、子供の持つ“生きる(いきようとする)力”は見る者の胸を打つのか。古居みずえは特に日本に住 む同世代の子どもたちや、子を持つ親の世代に見てほしいをと切望する。きっと、同じ星に生まれた彼らの姿は、今の日本に住む私たちの心にも響き、これから の世界を変えるきっかけを作ってくれる。

ぼくたちは見た2 ぼくたちは見た3
監督より

私は過去20年あまり、パレスチナに通い続けていますが、このときの攻撃のように民間の家々をはじめ、モスク、工場、学校、オリーブ畑など、あり とあらゆるものが破壊され、3週間で1400人というたくさんのパレスチナの人たちが殺されたことは初めてでした。さらに犠牲となった人たちの大半は民間 人であり、300人以上の子どもたちが含まれていたことに、大きなショックを受けました。
2009年1月末、現地に入った私は、イスラエルによる軍事攻撃で親や兄弟を殺された子どもたちを追い始めました。その子どもたちは、いつまたイスラエル 軍の攻撃があるかもしれないという不安におびえ、一方で自分たちが見た惨状を忘れることができず、あるいは忘れまいとして、夢と現実の狭間でもがき苦しん でいました。
映画は、爆撃の下で子どもたちは何を経験したのか、そして爆撃のあと、どんな暮らしをしているのかということを、子どもたちの言葉と絵で描いています。そ れは同じ地球上で起きていることであり、遠い昔の話ではなく、今、このときも苦しんでいる子どもたちの話です。この子どもたちの心の叫びを、できるだけ多 くの方々に耳を傾け、観ていただきたいと思います。

作品情報
 
作品時間86分
制作年2011年
監督古居みずえ
上映申し込み・問い合わせアジアプレスインターナショナル 〒164-0003 東京都中野区東中野4-6-7東中野パレス307号 Tel: 03-6279-1639  担当者電話 03-6279-1639
E-mail:whatwesaw2011@gmail.com
公式ホームページhttp://whatwesaw.jp/about/jisyujyoei/
予告編http://whatwesaw.jp/#sakuhin

5151PwKuZwL._SY344_BO1,204,203,200_

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

関連記事

kato

加藤周一さん九条を語る

評論家として生き、運動に直接かかわることのなかった加藤さんが、自ら呼びかけ人となって実践にの

記事を読む

kuroi

黒い太陽・南京

1937年7月7日、盧溝橋での発砲事件から、日本と中国は戦争状態に突入。しだいに戦線は拡大し

記事を読む

第18回案内チラシ「憲法を語る150613(色-エグゼクティブ).pptx

第18回憲法を考える映画の会のご案内

第18回憲法を考える映画の会のご案内 第18回「憲法を考える映画の会」 日時:6月13日(土)1

記事を読む

hiroshima

ひろしま 石内都・遺されたものたち

広島の原爆犠牲者の遺品を撮りつづけている女性写真家・石内都のドキュメンタリー。07年に初めて広島を

記事を読む

軍隊を捨てた国オモテ

映画『軍隊をすてた国』

映画『軍隊をすてた国』   解説 中米コスタリカ共和国は、軍隊を廃止してから半世紀以上

記事を読む

第20回案内チラシ「誰も知らない基地のこと」150825(色-フェリオ).pptx

第20回 「憲法を考える映画の会」『誰も知らない基地のこと』

第20回 「憲法を考える映画の会」 『誰も知らない基地のこと』 第19回「憲法を考える映画の会」

記事を読む

1937

南京1937

日中戦争下の南京で日本軍が行ったいわゆる“南京大虐殺”を描いた実録歴史ドラマ。監督は「太陽山

記事を読む

kenpo

映画日本国憲法

■戦後60年目を迎えた2005年、自衛隊のイラク派兵をきっかけに憲法についての踏み込んだ議論

記事を読む

10年後の空へ

10年後の空へ OKINAWAとフクシマ

10年後の空へ OKINAWAとフクシマ 【上映情報】 ▪️上映可能 →上映会

記事を読む

憲法を考える映画のリスト2019年版

「憲法を考える映画の会」および「憲法映画祭2020」の中止・延期のお知らせ

「憲法を考える映画の会」および「憲法映画祭2020」の中止・延期のお知らせ みなさまには大変お

記事を読む

ad

ad


第10回むのたけじ反戦塾 案内チラシ
第10回むのたけじ反戦塾(2024年11月16日)

第10回 むのたけじ反戦塾 日時:2024年11月16日(土)13:

第78回「琉球弧を戦場にするな」20241014案内チラシ(オモテ)
第78回憲法を考える映画の会『琉球弧を戦場にするな』

第78回憲法を考える映画の会『琉球弧を戦場にするな』 ***

第9回むのたけじ反戦塾案内チラシ2024年8月17日オモテ
第9回むのたけじ反戦塾(2024年8月17日)

第9回むのたけじ反戦塾 日時:2024年8月17日(土)13:30〜

第78回「生きていてよかった」「千羽鶴」20240811案内チラシオモテ
第77回憲法を考える映画の会『生きていてよかった』『千羽鶴』

第77回憲法を考える映画の会『生きていてよかった』『千羽鶴』

第8回むのたけじ反戦塾案内チラシ2024年6月15日版オモテ
第8回 むのたけじ反戦塾(2024年6月15日)

第8回 むのたけじ反戦塾 日時:2024年6月15日(土)13:30

→もっと見る

PAGE TOP ↑