「秘密保護法を考える」ブックフェア
「秘密保護法を考える」ブックフェア
今回は5冊の本をご紹介します。各案内にあるアマゾンのリンク先から直接購入できます。
「これでわかった!超訳 特定秘密保護法」
別冊法学セミナー「特定秘密保護法とその先にあるもの」
徹底解剖秘密保全法 生まれも育ちも中味も秘密に包まれて
国家と秘密 隠される公文書
『警察崩壊 つくられた“正義”の真実』
2014年12月10日(水)秘密保護法が施行されました。
わたしたちはこの不完全で危険きわまりない法律が成立してからも一年間、
この法律がきわめて私たちの社会と生活と生命に危険を及ぼすものとして反対してきましたが、疑問に答えられることもあらためられることもなく法律として施行されてしまいました。しかしながら引き続きこの法律を廃止にしていくためにも、またこの法律がいったいどのような形で権力に利用されていくかを監視し続けなくてはならないと思います。
そこで、「秘密保護法」について知る、学ぶ、理解するための参考図書をいくつか探して案内することにしました。「秘密保護法を考える」ブックフェアです。そこで読んだことをできるだけ人に話して引き続き、秘密保護法に反対し、廃止を訴え、日本国憲法を私たちの生活に生かす力にしていきましょう。
終わりの方に、三冊の本について「憲法を考える映画の会」のFacebookでの紹介も紹介しています。
「これでわかった!超訳 特定秘密保護法」
「明日の自由を守り若手弁護士の会」編(岩波書店刊1400円)
別冊法学セミナー「特定秘密保護法とその先にあるもの」
村井敏邦・田島泰彦編 日本評論社刊
http://www.nippyo.co.jp/book/6513.html
徹底解剖秘密保全法 生まれも育ちも中味も秘密に包まれて
井上正信著 かもがわ出版
スパイ防止法以来27年、突如国会提出法案リストに。防衛・外交に加え秩序維持も秘密の対象、公務員だけでなく大学や民間企業尾も対象、漏らせば懲役10年、周りの家族や友人まで身辺調査。日弁連幹部が問題点を全面的に解明
http://www.kamogawa.co.jp/kensaku/syoseki/ta/0540.html
国家と秘密 隠される公文書
久保亨
集英社 2014情報公開の世界的な流れに逆行! 特定秘密保護法施行で、葬られる歴史と責任!
そして、世界の情報公開の流れに完全に逆行した形で、二〇一三年末に可決された特定秘密保護法の問題点と今後を展望する。行政の責任を明確にし、歴史の真相を明らかにするための一冊。
http://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0759-a/
『警察崩壊 つくられた“正義”の真実』
原田宏二著 旬報社刊
http://www.junposha.com/catalog/product_info.php/products_id/828
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「これでわかった!超訳 特定秘密保護法」の戦争を考える映画の会からのご案内
昨日の講演と討論の会で手に入れた本です。
「明日の自由を守り若手弁護士の会」編(岩波書店刊1400円)
この本の良いところは、なんで「特定秘密保護法」が問題なのか?を明確にしているからです。
私たちは、「特定秘密保護法」すごく問題だ、と思っているのですが、そう思っていない、あるいは知らない、関心もない人に話すときに「何が問題なのか」を話そうとしても、この法律自体がすごくわかりにくく書かれているのでうまく説明できないところです。
「大事なことをわかりにくくする(この国の)官僚の技術ってスゴイですね」とこの本にも書いてあります。
「なんで「特定秘密保護法」は問題なの?」の答えは四つあります。
「ズバリ! 問題点はここだ!」
①「不特定秘密」保護法
② あなたのプライバシーがなくなるかもしれません」
③ ちょっとしたことであなたも犯罪者扱いされるかもしれません。
④ 国際的にも非常識過ぎます。
とまとめています。
私はそれに加え、③からマスメディアから市民運動までが萎縮してしまって、こわくて何もものが言えない世の中になっていくのも問題だ、と思います。
また、アタマで考えておかしいものはおかしいとか、私たちはそんなことは嫌だ、ということが、「この大変なときに何を言っているんだ」「国のために命を捨てる人もいるのだぞ」と言う声に押しつぶされていくのが嫌です。
だいたいそんな風に、考えることを捨て、いばり散らし、震え上がらせて、戦争に行かせようとするような政治をする人が大嫌いです。
私たちは戦前のことは直接知りませんが、そうした嫌な世の中のことはたくさん聞いてきました。
そうした嫌の世の中に今着々と進みつつあることを、そう思っていない人たちにしっかりと伝えて選挙に行ってもらいましょう。
『八十七歳の青春』という映画で市川房枝さんが言っていたことがいまこそ頭の中によみがえってきます。S.H.
この本の良いところは、なんで「特定秘密保護法」が問題なのか?を明確にしているからです。
私たちは、「特定秘密保護法」すごく問題だ、と思っているのですが、そう思っていない、あるいは知らない、関心もない人に話すときに「何が問題なのか」を話そうとしても、この法律自体がすごくわかりにくく書かれているのでうまく説明できないところです。
「大事なことをわかりにくくする(この国の)官僚の技術ってスゴイですね」とこの本にも書いてあります。
「なんで「特定秘密保護法」は問題なの?」の答えは四つあります。
「ズバリ! 問題点はここだ!」
①「不特定秘密」保護法
② あなたのプライバシーがなくなるかもしれません」
③ ちょっとしたことであなたも犯罪者扱いされるかもしれません。
④ 国際的にも非常識過ぎます。
とまとめています。
私はそれに加え、③からマスメディアから市民運動までが萎縮してしまって、こわくて何もものが言えない世の中になっていくのも問題だ、と思います。
また、アタマで考えておかしいものはおかしいとか、私たちはそんなことは嫌だ、ということが、「この大変なときに何を言っているんだ」「国のために命を捨てる人もいるのだぞ」と言う声に押しつぶされていくのが嫌です。
だいたいそんな風に、考えることを捨て、いばり散らし、震え上がらせて、戦争に行かせようとするような政治をする人が大嫌いです。
私たちは戦前のことは直接知りませんが、そうした嫌な世の中のことはたくさん聞いてきました。
そうした嫌の世の中に今着々と進みつつあることを、そう思っていない人たちにしっかりと伝えて選挙に行ってもらいましょう。
『八十七歳の青春』という映画で市川房枝さんが言っていたことがいまこそ頭の中によみがえってきます。S.H.
別冊法学セミナー「特定秘密保護法とその先にあるもの」の戦争を考える映画の会からのご案内
1 特定秘密保護法がある社会の先にある治安国家の現実味
……村井敏邦
2 特定秘密保護法があるような社会で、現場はこう変わる
1)秘密が生まれ、指定される現場
[自衛隊・防衛省]……三宅勝久
[日米関係・米軍基地]……高良鉄美
*そこが知りたい(1)「軍事機密」という闇のある社会とは……水島朝穂
[外交・外務省]……孫崎 享
[TPP交渉・経産省]……古賀茂明
[国家公務員]……鎌田 一
[原発行政]……海渡雄一
*そこが知りたい(2)一連の立法に関する行政法学からの検討……晴山一穂
2)秘密から遠ざけられる現場、秘密を検証しようとする現場
[国会議員]……有田芳生
[選挙]……小松 浩
[新聞社]……市川隆太
[フリージャーナリスト]……木野龍逸
[民事裁判]……出口かおり
[刑事裁判]……清水 勉
3)秘密を守る、監視する現場
[警察・公安]……原田宏二
*そこが知りたい(3) 処罰規定の想定される運用とその問題点、刑事司法に与える影響……三島 聡
4 秘密の管理を強いられる現場
[交通・物流]……山口宏弥
[医療機関]……吉中丈志
3 秘密保護法と治安政治の文脈……杉田 敦
4 情報社会の近未来を診る……田島泰彦
*****************************
この「特定秘密保護法」が通ってから、何がどこでどのように始まり、世の中が、そして人の暮らしが変わっていくのか。
先日(12月6日講演と討論の会「秘密保護法で公安警察の暴走が始まる!」)の青木理さんの話にもありましたが、法律が通ったからといってあまりすぐには変わっては行かないだろう、でも何かあったときにその牙をむくというか、その本性があからさまになる、たとえば日本が戦争に加わって自衛隊員が人を殺し始めることになる日。
でも、その前にまず「特定秘密保護法」によって、マスコミがものを言わなくなり、政治家もきちんとただしくものを言わなくなり、静かにひそかに私たちも 思っていることを言わなくなり、私たちの自由な「こころ」が脅かされ、私たちは戦争や人権の蹂躙に賛成するようになるのです。
12月8日と同様、「あの日からこうなった」と言うことに明日がならないように、粘り強く勉強して、みんなで声を合わせて、そうならないように見張っていきましょう。S.H.
『警察崩壊 つくられた“正義”の真実』についての「戦争を考える映画の会」からのご案内
講演と討論の会「秘密保護法で公安警察の暴走が始まる!」に行って来ました。
テーマ『イスラム国』、公安『捜査』、秘密保護法について語ろう。
主催は「明るい警察を実現する全国ネットワーク(警察ネット)」です。
1) 講演:「イスラム国」の実情と私戦予備・陰謀罪「捜査」
常岡浩介氏(フリージャーナリスト)
常岡さんは、「『イスラム国』に行って戦闘に加わろうとした北大生の『私戦予備陰謀事件』の関係で警視庁外事三課に家宅捜索を受け、事件に関係の無い取材データなど入ったハードデスクやコンピュータ、携帯電話など洗いざらい持ち去られました。
もともと薩長戦争や征韓論の頃に作られた今まで使われたこともない法律(実際「私戦」なんて変換文字にありません)によって公安が強制捜査するというのが、秘密保護法の前哨戦というか、試しにやってみて様子を見るという感じのする事件です。
公安警察という今まで見えなかった権力が暗躍始めるのが見えます。
「今回の私への家宅捜査を含む強制捜査は、警察による犯罪」と常岡さんは言いきっています。
2) 講演:次々と馬脚をあらわす公安警察
原田宏二氏(元北海道警察釧路方面本部長)
原田さんは、北海道警察の裏金問題を内部告発した人です。
警察の内部の問題から「裏金」「冤罪」「警察官の犯罪」が進み、警察組織の腐敗が進んでいることを告白した人です。
公安警察が戦前の特高警察の流れをくむものであること、秘密保護法が戦前の治安維持法や軍機保護法と同じように公安警察に誰でも恣意的に捜査できるし、犯罪者に仕立てあげることのできる法律であることの危機を訴えます。
3) 討論:公安「捜査」と秘密保護法別表3号、4号
青木 理氏(フリージャーナリスト)、常岡浩介氏、原田宏二氏
青木さんは、公安担当の取材をやってきた経験から、公安警察というのがどのようなものであるかを、歴史(もともと共産主義に対していたものが、過激派、オ ウム真理教などを経て、組織が縮小されそうになったところで、9.11.があって「対国際テロ」と言うところで息を吹き返した)を踏まえて語り、その「組 織自己保存」からの活躍を始めることを危惧します。
常岡さんは実際に家宅捜索を受けた立場から公安警察ぶりの無能ぶりを話し、原田さんは内部から見てきた立場から公安の組織的問題について話してくれました。
しかし青木さんは、無能のようではあるが、公安は何かあったときにすごいパワーを出すだろう、それがこわいと話していました。
秘密保護法が施行されても、しばらくは表面で何も変わらないように見えるだろう、でもたとえば日中での小競り合いのようなことがあったり、アメリカの戦争 で、自衛隊員がイラクへ行くことになったとき、その戦闘で人を殺し、殺される様なことになったときに、国内でそれに反対などとてもできない風潮をつくりだ すと共に、実際に反対する人や反対を意図する人さえも逮捕していくようなことも起きてくる。
いっぽうで国民が一致して、中国やイスラムの人をヘイトするような熱狂をつくっていく役割を果たすのではないか。
秘密保護法はそうした情報の操作をも秘密にして何も分からないままに戦争へ国民をかき立てていくそうした道具になる法律です。
集団的自衛権行使容認が戦争をできる国、軍事国家への準備であるとともに、秘密保護法は戦争をさせる、戦争に反対させない警察国家への準備何だなあと、あらためて思います。
その準備の段階はあと4日で終わり、実行実現の段階に入ります。
国民を不安や恐怖で抑えつけていこう、心に描いたことや物言いたいと思うことさえも取り締まろうとする、考えることなしに一方向にのみ熱狂させていこうとする大きな力がすでに動き出していることを感じます。心配です。S.H.
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