*

軍隊のこと、軍人のこと、兵隊のこと、兵士のことをもっと考えたい。

公開日: : ごまめのはぎしり

軍隊のこと、軍人のこと、兵隊のこと、兵士のこともっと考えたい。

昨日の「第2回憲法を考えるちいさな映画の会」で強く印象に残った場面の続き、きょうは『沈黙を破る』からです。

この映画は、2004年のガザ侵攻をパレスチナから捉えたと同時に、占領地に送られたイスラエルの元兵士たちが自らの加害行為を告白する内容が中心になっています。
占領地で絶対的な権力を手にし、次第に人間性や道徳心を失い、“怪物”となって行く若者たち。

こんなくだりがあります。

vlcsnap-2014-08-18-22h58m22s195
2004年10月 ガザ地区のラファ市で13歳の
少女が登校中に射殺された。
倒れた少女に対し ある将校が至近距離から
十数発の銃弾を浴びせた。
軍隊では「標的」の息の根を止めることを
「死の確認」と呼ぶ。しかしイスラエル当局は
この件を例外的な事件だと発表した。

vlcsnap-2014-08-18-22h59m20s254
Q「これはほんとうに例外的な事件だと思いますか」

ユダ・シャウール(元軍曹)「“死の確認”は軍での基礎訓練の初日から教え込まれる基本的な命令なのです。
問題は軍では占領地での行動と戦争時の行動を区別しないことです。
戦場での行動訓練を受けた私たちが戦争状態ではない占領地に投入された。

vlcsnap-2014-08-18-22h55m11s74
だから少女の“死の確認”が実行された。私も同じことをやったでしょう。
そういう指令なんです、そう訓練されるんです。
誰かが標的とされたら、それに向かって発砲する。さらに近づき 相手が完全に死んだことを確認する。
それが戦闘兵士の基本的な本能です。」

元兵士の母親の話「でも息子は実際に手を血で汚して生きてきました。その事実に 息子はこれから何年もきちんと向かい合わなければならない。簡単なことではない、でもあなた方の息子も同じです。
自分の息子を“殺人者”と呼ぶことは私にとってもつらいことです。

vlcsnap-2014-08-18-22h58m01s229
でも本人はもっとつらいはずです。殺した少女の夢にうなされるのだから」

私たちはこれまでも『9条を抱きしめて』や『アメリカばんざい』『アルマジロ』などの映画で、普通の人間が戦争によって人間でなくなって行くことを見てきました。
『沈黙を破る』のDVDジャケットでも「考えるのをやめたとき僕は怪物になった」というフレーズがキャッチになっています。

戦争がどうやって起きるのか、戦争をしないためにはどうしたら良いかを考えるとともに、もっともっとこのように人間を変えてしまう軍隊って何だ、兵隊って何だを考えたいと思いました。
そう考えてきて添付の東京新聞8月14日の本音のコラム「組織としての日本軍」。

組織としての日本軍
国民的基盤の欠如と組織病理、旧日本軍の教訓は自衛隊に生かされきれてないようです。すぐ日本軍体質に戻りそうな恐れもあります。
おそらく多くの日本の旧兵士も「手を血で汚して生きてきた」ことに苦しんで生きたのだと思います。
その若者たちはいま85歳を越え、その苦しみを知らない若者たちが新たに海外に差し向けられようとしています。(すでにイラクはじめ各地に向かわされ、心的外傷にで苦しみ、自殺している若者が多数いるというのに、というべきか)

ad

Message

メールアドレスが公開されることはありません。

次のHTML タグと属性が使えます: <a href="" title=""> <abbr title=""> <acronym title=""> <b> <blockquote cite=""> <cite> <code> <del datetime=""> <em> <i> <q cite=""> <strike> <strong>

関連記事

ガザ地区空爆の果て

日本とイスラエル共同声明の意味するもの

日本とイスラエル共同声明の意味するもの ガザ地区の空爆と地上戦に日本製の兵器が使われ、武器を持たな

記事を読む

栁沢さん講演3

報告 「栁沢協二さんの講演『迷走する集団的自衛権』」から

報告「9条フェスタ市民ネット学習会」で栁沢協二さんの講演『迷走する集団的自衛権』を聞きました。

記事を読む

本会のコラム7月2日山口二郎

泣く子はきちんと叱り、地頭の横暴は許さないようにしましょう!

泣く子はきちんと叱り、地頭の横暴は許さないようにしましょう! 東京新聞の「本音のコラム」は7人の書

記事を読む

写真

【報告】「『閣議決定』で戦争する国にするな!緊急国会行動」に行ってきました。

【報告】「『閣議決定』で戦争する国にするな!緊急国会行動」に行ってきました。 ◎6月9日 18

記事を読む

7月11日北海道新聞

北海道新聞「映画で憲法考えよう」紹介

北海道新聞「映画で憲法考えよう」紹介 7月11日の北海道新聞の「『不戦』どこへ」という記事の一

記事を読む

140813東京新聞記事「消される戦争の跡」

「消される戦争の跡」と日本会議の正体

「消される戦争の跡」と日本会議の正体 最近の新聞記事を読んで気づいたことと前から気になっていたこと

記事を読む

9条の会

【報告】「九条の会発足10周年講演会『集団的自衛権と憲法9条』に行って聞いてきました。その2

【報告】「九条の会発足10周年講演会『集団的自衛権と憲法9条』に行って聞いてきました。その2[その1

記事を読む

琉球新報140611

「憲法を考える映画のリスト」が琉球新報に紹介されました。(2014年6月11日)

「憲法を考える映画のリスト」のご報告 5月24日の第12回憲法を考える映画の会」の時に「憲法を考え

記事を読む

米倉斉加年

米倉斉加年「戦争とは人が人を殺したり殺されたりすること。平和とは、人が生きられるということ」

米倉斉加年「戦争とは人が人を殺したり殺されたりすること。 平和とは、人が生きられるということ」 転

記事を読む

国分寺9条の会1409-1

「私たちは国分寺まつりに出店を拒否されました」

「私たちは国分寺まつりに出店を拒否されました」 国分寺9条の会から会報が届きました。 8月3

記事を読む

ad

ad


第89回「1923」案内チラシ(2026年8月29日)20260707入稿時原稿オモテ
第89回 憲法を考える映画の会『1923(イチ・キュー・ニーサン)』

第89回 憲法を考える映画の会『1923(イチ・キュー・ニーサン)』

30ad1a01d224f4a5
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (218) 映画『北辰斜にさすところ』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (218) 映画『北辰斜にさす

217椿三十郎
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (217) 映画『椿三十郎』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (217) 映画『椿三十郎』

映画『君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956 』
法情報Now<シネマ・DE・憲法> (216) 映画『君の涙 ドナウに流れ ハンガリー1956 』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (216) 映画『君の涙 ドナ

51cQzhrgejL._AC_UF8941000_QL80_
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (215) 映画『PEACE BED ~ アメリカ VS ジョン・レノン』

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (215) 映画『PEACE

→もっと見る

PAGE TOP ↑