憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (149) 『武士の一分』
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (149)
『武士の一分』
(初出2006年12月18日掲載・H.Oさん記)
山田洋次監督の藤沢周平時代劇映画化三部作の最後の作品です(他の作品は「たそがれ清兵衛」と「隠し剣 鬼の爪」)。
「武士の一分(いちぶん)」とは、侍が命をかけて守らなければならない名誉や面目を意味するとのことです。
この映画は、妻に対する卑劣な行為を許さなかった話しです。
復讐という行為は近代市民社会においては認められるものではありませんが、この映画で描かれた、不当な仕打ちに対する怒りとそれを絶対に許さないという姿勢、その決意をやり遂げること、などは感動的です。
この映画は時代劇ですので、当時の身分制社会の様子もよくわかります。
身分によって様々な差別が当然となっている社会体制はやがて滅び、そして近代市民社会が成立しました。
「個人の尊厳」を謳う憲法ができた歴史的背景にも思いをめぐらしたいものです。
映画のところどころにそのようなことを匂わす場面があるのは山田監督ならではの演出ではないかと思います。
憲法というものができた歴史的な背景については、当研究所が開講する連続講座「世界史の中の憲法」で学ぶことになりますので、ご案内させていただきます。
なお、山田監督は当研究所も協力して完成したドキュメンタリー映画「シリーズ 憲法と共に歩む」第一篇「戦争をしない国 日本」の製作・普及を成功させる会呼びかけ人代表にもなっていただいています。
製作年 :2006年
上映時間:121分
監督 :山田洋次
出演 :木村拓哉、檀れい、桃井かおり、坂東三津五郎、小林稔侍、ほか
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