オマール、最後の選択
オマール、最後の選択
映画『オマール、最後の選択』について
主人公のオマールは、監視塔からの銃弾を避けながら分離壁をよじのぼっては、壁の向こう側に住む恋人ナディアのもとに通っていた。思慮深く真面目なパン職人として働くオマールだが、壁の向こう側では仲間と共に自由のために闘う戦士だ。しかし、ある日、イスラエル兵士を殺害した疑いで捕えられ、イスラエル軍より拷問を受け、死ぬかスパイになるかの選択を迫られる…。自爆攻撃者の心情、若者たちの葛藤を描き出した『パラダイス・ナウ』のハニ・アブ・アサド監督の最新作 『オマール、最後の選択』(原題:Omar)は、占領下のパレスチナに暮らす若者たちを中心に一筋縄ではいかない友情や恋、そして、死んで英雄になるか、 裏切り者として生きるのかという究極の選択を迫られ苦悩する青年オマールの状況を、切実に、サスペンスフルに描いた作品だ。特筆すべきは、本作がすべてパ レスチナ資本によって製作されたことだ。製作スタッフも全てパレスチナ人、撮影も全てパレスチナで行われ、出演者のほとんどが演技経験のない新人たちだ。 監督のハニ・アブ・アサドはこう発言している。「これは占領下に閉じ込められ、厳しい状況に直面した愛についての映画である」。本作は、2014年アカデ ミー賞外国語部門にパレスチナ代表としてノミネートされている。
監督・脚本・製作:ハニ・アブ・アサド/撮影:エハブ・アッサル/編集:マーティン・ブリンクラー、イヤス・サルマン/出演アダム・バクリ、ワリード・ズエイター、リーム・リューバニ、サメール・ビシャラット、エヤド・ホーラーニほか
(2013年/パレスチナ/97分/アラビア語・ヘブライ語/カラー/ドルビーデジタルSRD 5.1/スコープサイズ/DCP) 2015年公開予定
予告編:https://www.youtube.com/watch?v=OPcvn4Mtglc
ad
関連記事
-
-
第71回 憲法を考える映画の会「広島・長崎における原子爆弾の影響」
第71回 憲法を考える映画の会「広島・長崎における原子爆弾の影響」 第71回憲法を考える
-
-
9条を抱きしめて ~元米海兵隊員 アレン・ネルソンが語る戦争と平和~
アレン・ネルソンさんをご存知ですか?ア レン・ネルソンさんは、1947年にアメリカ・ニューヨ
-
-
焼け跡から生まれた憲法草案
焼け跡から生まれた憲法草案 NHKETV特集 2007年2月10日放送 90分 【上
-
-
One Shot One Kill
米海兵隊・ブートキャンプ(新兵訓練所)の12週間の訓練に密着した衝撃作 人は人を殺すように
-
-
壊された5つのカメラ パレスチナ・ビリンの叫び
■息子の誕生で手にしたカメラがパレスチナの現実を鮮明に写し出す パレスチナの民衆抵抗運
-
-
ひまわり ~沖縄は忘れないあの日の空を~
映画「 ひまわり ~沖縄は忘れないあの日の空を~ 」 ■あの悲惨な沖縄戦から生き延びた沖縄
-
-
ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を
ひまわり 沖縄は忘れない あの日の空を そのジェット機は炎上しながら学校に墜ちた…。 実際の事件
-
-
映画『人らしく生きよう─国労冬物語』
映画『人らしく生きよう─国労冬物語』 【上映情報】 憲法を考える
ad
- PREV
- 第16回憲法を考える映画の会「証言 侵略戦争」のご案内
- NEXT
- あとおいニュース第3号