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憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (128) 『僕たちの戦争』

公開日: : シネマDE憲法, 作品紹介

憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (128)
『僕たちの戦争』
(初出2006年9月11日掲載・H.T.さん記)

128僕たちの戦争

「さとうきび畑の唄」、「広島・昭和20年8月6日」に続く、TBS系の戦争をテーマにしたスペシャルドラマの3作目です。
現代に生きる若者と、戦争の時代に生きた若者をタイムスリップで入れ替わらせ、それぞれ戦争と現代を体験してもらう、
若者をテーマにしています。
特に若い世代に、もっと戦争のことを知り、歴史の経験を引き継いでもらいたいという趣旨で制作されました。

2006年の夏。健太(森山未來)は、台風が通過したばかりの海にサーフィンをしにやってきました。
健太が大きな波を捉えようとしたとたん、大きな半透明の壁が立ちはだかり気が遠くなって行きます。
ちょうどその時、海の上空を、1944年夏、吾一(森山未來・二役)が操縦する九十三式陸上中間練習機が飛んでいました。
吾一の遠くで稲妻が走り、前方の視界が歪み意識が遠のいて行きます。

健太は、戦時下の日本にやってきたことに気づきます。
戦争中の精神を叩き込まれる健太は、軍国主義に反発しますが、やがて人間魚雷と言われた「回天」の乗組員として訓練を受け…。
一方、吾一が目を覚ましたのは病室です。
吾一を、健太の両親や恋人ミナミ(上野樹里)は事故に遭ったショックで記憶喪失になったのだと思い込みます。
国のためには戦争に勝たなければならないと信じていた吾一は、周囲の環境のあまりの変わりようにショックを受け、
言葉を発することができなくなります。

ドラマを見る人は、戦時中と現代の価値観の違いに戸惑う二人の姿を楽しみながら、
戦時下で人間の精神状態はどのように変わってゆくのかを、真剣に考えさせられるでしょう。
主役の森山未來さんは、自分たちが生きている今も、健太と同じ気持ちになってしまうかも知れない危機感を述べています。
今まさに、「戦後レジーム(体制)から脱却」し、国民を一定の方向に導くための「教育の抜本的な改革」を看板に掲げる政権が
登場しようとしています。
戦争の精神に巻き込まれる人間の状態を描いた、タイムリーなタイムスリップ物語です。
今後もこのようなドラマを制作できる社会が続くのか、視聴率が注目されます。

【放送】 TBSテレビ 2006年9月17日(日)午後9時~
【原作】 萩原浩「僕たちの戦争」
【出演】 森山未來/上野樹里/内山里名/麻生祐未/樹木希林/玉山鉄二

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