憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (12) 『華氏451』
憲法情報Now<シネマ・DE・憲法> (12)
『華氏451』
2004年8月26日掲載 I.M. 記
いま話題のマイケル=ムーア監督最新作『華氏911』のタイトルモデルとなった作品です。
未来社会の設定ですが、そこは活字を読むことが禁止された管理社会。
消防士の仕事は、本の捜索と焼却というもの。
主人公のモンターグは、消防士ですが、小学校教師見習いのクラリスという女性と出会うことで、本に関心をもちはじめ、遂には消防署から離れ、管理社会に決別します。
モンターグが向かったのは、「本の人々」が暮らす山奥のコミュニティー。
ここでは、一人一人が本一冊をまるごと暗記し、その物語が口承されています。
『華氏451』とは、本が燃えてしまう温度。
本という人類の歴史を越えた知的財産ともいうべき価値の意義について、抑制的で誌的な映像が問いかけてきます。
雪が降るなかでのエンディングも印象的です。
ちなみに、マイケル=ムーア監督の『華氏911』ですが、この作品では9・11事件以降の世界の状況もふまえて、自由の燃え上がる温度としての意味が込められています。
【原題】 FAHRENHEIT 451
【年代、国】 1966年 イギリス/フランス
【監督】 フランソワ=トリュフォー
【出演】 オスカー=ウェルナー
ジュリー=クリスティー
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